Smiley face
写真・図版
パン鮮度保持袋「パンおいしいまま」を開発した岡村岳尚さん(右)と、愛用している米粉パン専門店まるげんKITCHENの山元由夏利さん=2025年3月17日午前11時31分、高知市南御座、羽賀和紀撮影

 おいしいパンを買ったのに、いつのまにか風味が落ちて「がっかり」した。そんな悩みを解決する製品を高知市のメーカーが開発した。

 機能素材株式会社の岡村岳尚(たけひさ)社長(55)は自宅でパンを食べるたびに思った。「焼きたての香ばしいパンの風味を自宅でも味わいたい」

 パンは焼きたてが一番おいしいが、袋に詰める前に冷ます必要がある。熱いまま袋に詰めると、湿度が高まりカビが生える原因となるためだ。そのため熱と風味を失ったパンが店頭に並ぶことになる。

 ならば香りは逃がさず、水分だけを外へ排出すれば問題は解決するのではないか――。その思いを抱き、素材探しに3年をかけた。

直球すぎるネーミング

 通常使われている食品包装用…

共有